コレクター必携!『20世紀物故洋画家事典』

こんにちは!まもちゃんです。

本日もよろしくお願いします。

1、調べもの

皆さんは調べものをする時、まず何を手に取りますか?

とりあえずスマホで検索でしょうか?僕もそうします。その方が早い時もありますからね。

しかし、物故洋画のことを調べようとした場合、それではうまくいかないことが多くあります。

そんな時にまず僕が手に取るのが

『20世紀物故洋画家事典』油井一人・岩瀬行雄 編(美術年鑑社 1997)

です。調べものをするならまずは辞書!というわけです。基本ですよね。

『20世紀物故洋画家事典』油井一人・岩瀬行雄 編(美術年鑑社 1997)

2、使い方

例えば、ネットオークションなどで作者不詳の古い絵を見つけたとします。なんとなく素人の絵ではないなと思いつつも見覚えのない画風です。サインを見ると、なんだかよく読めないサインがローマ字で書いてあります。おそらく日本人です。そこからそのよく読めないサインのローマ字にあたりをつけて、事典をめくるわけです。この人かな?とサインの綴りとつじつまが合う名前が見つかったら、今度はその名前を検索。大体において情報はないので、そこからは自宅にある資料を片っ端からひっくり返し、それでもなかったら図書館です。

もしうまく作品の写真や図録を見つけられればしめたもの。オークションの作品画像と見つけた資料の画風、サインなどを比較します。この時に大事なのはなるべく多くの(できれば同じくらいの年代に制作されたと思われる絵とその後の画風の変遷がわかる)図版を見つけることです。ここまでくれば、その作者不詳の絵が本当にその名前の人の絵かわかります。

明らかに違ったら、もう一度推理のやり直しです。再び画像とにらめっこし、事典をめくりましょう。

このように事典は調べることの第一歩にとても有効です。また、いつもめくっていると自然と名前を覚えるため、そのうち事典をめくらなくても「あ、あの人かな?」とわかるようになります。

さらに、購入した画家の略歴を簡単に知ることができますので、まさにコレクター必携の一冊です。

試しに、千葉勝を引いてみると、

千葉 勝〔ちば・しょう〕 一九二六-一九八七

大正15年岩手県生。本名は勝男。昭和26年武蔵野美術学校西洋画科卒。個展開催。新樹会展、二紀会展に出品。58年帰国。62年10月9日、仙台で歿。享年60歳。

展覧会 追悼千葉勝個展 銀座・ギャルリームカイ 昭和63年12月

展覧会 特別展「千葉勝展」宮城県美術館 平成9年2月

画集 千葉勝〈シエナへの道〉 美術出版社 平成8年7月

20世紀物故洋画家事典 油井一人・岩瀬行雄 編 美術出版社 1996 p191-192

という感じでなかなか詳しく載っています。

1996年以降に亡くなった方については載っていないのが弱点なのですが、それでもたいへん役に立ちますので、是非一家に一冊!いかがでしょうか?

ちなみにおそらく絶版ですので、古書店でお買い求めください。Amazonでも簡単に見つかります。安いやつを探しましょう。

3、現代書画家名鑑

もうひとつおもしろい事典があるのでご紹介します。それが

『増訂 現代書画家名鑑』齋藤恵太郎編纂(大毎美術社 1929)

です。

『増訂 現代書画家名鑑』齋藤恵太郎 編纂(大毎美術社 1929)

この本はよく古書街の均一本コーナーで見かけるのですが、この本の何がおもしろいかというと、画家の住所が載っているからです。ひと昔前までの電話帳といいますか、さながら画家の名刺ファイルといった感じです。電子メールなどもない時代、様々な連絡がここの住所宛てに届いたのでしょう。この名鑑を眺めていると「あ、この画家、ご近所さんじゃん!」などと勝手に親近感が湧いて、そこから絵を探し出すなんてこともあります。

また同時代の画家でも名前を載せてもらえていない画家もいて、当時の力関係も透けて見えてきて興味深いです。

こちらも古書店の100円コーナーで見つけた際にはぜひ手に取ってみてください!

ではでは、また~!

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